介護用品・福祉用品は誰でも製造できそうです。

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中小企業の技術力ではいつまで続くでしょうか。

 こうして、国際福祉機器展では一部上場企業、大企業ばかりが目立ってきましたが、中小企業はどんな商品を販売しているのでしょうか。それは、被介護者の行動を見守るセンサー関係の機器や遊戯具のような小物に集約されるようです。一段目の写真はICタグで被介護者がベッドから離床したことを検知するセンサーを製造している企業で、二段目の写真はフットスイッチで被介護者の立ち上がりを検知するセンサーを製造している企業で、三段目の写真は赤外線で被介護者がベッドから離床したことを検知するセンサーを製造している企業で、四段目の写真は静電気の変化でおむつに尿を出したことを検知するセンサーを製造している企業です。それぞれ中小企業ばかりなのですが、現在のところ介護施設向けのセンサーの販売量が少ないため、大手電気メーカーは進出してきませんが、いずれ大きなマーケットとなれば進出が予想されます。それぞれのセンサーの技術的なレベルはそれほど高いものではないため、大手電気メーカーが本気で進出してきたらこれらの中小企業はひとたまりもないでしょう。
 また、五段目の写真は木製の遊具で、指先で棒を掴んで移動させることで指のリハビリなどに使われます。六段目の写真は老人向けの各種の遊具であり、介護施設ではこのような道具を使って被介護者に遊びを提供しています。これらの遊具は細かいものばかりで、大手企業の参入は将来もあり得ないと思われます。しかし、単価が安く、多品種少量の製品ばかりなので、一つの産業としては成り立ちにくいでしょう。一番の問題は、だれでも製造できるような単純な製品ばかりなので、他社が簡単に参入してくることになり、価格競争になりそうなものばかりです。
 こういったことから、今後は福祉機器に中小企業が参入できるような余裕は少なく、徐々にはじき出されるでしょう。
2013年9月23日