「光もの」には中小企業が出る幕はありません。
今年から「JAPAN SHOP」ではLEDの照明器具、発光素材だけを展示する「LED NEXT STAGE」が開設されていました。昨今は地球温暖化防止のため、照明装置には消費電力が少ないLEDが使われるようになりました。オーストラリアでは従来の白熱電球の製造を禁止する法律が出ています。日本でも、近いうちに白熱電球の製造販売が禁止されることが予想されます。このような世情の変化により、このようなLED専門の見本市が開催されることになったようです。
この会場には、ありとあらゆるLEDを使用した照明器具、照明装置など出品されていて、こんな商品までLEDが使われるのか、と驚かされます。発光素子の展示もあり、これから巨大な市場に向けて各社が準備している様子が窺われます。
さて、このようにLEDの市場は広がっていき、実際に企業や家庭にはLEDを使用した商品が入り込んでいます。だが、中小企業がこのようなLEDの分野に関心を持ち、新しく参入するのは止めた方がいいでしょう。すでに大企業が各種の商品にLED化した商品を投入しており、これから激戦になることが予測されるからです。また、このような商品は、素人からすると派手であって人目につきやすいことから商品開発の対象として食指をのばしやすい特徴があります。私はこのような素人受けするような商品を「光もの」と呼んでいるのですが、安易に考えて参入すべきものではありません。過去に多くの見本市では「光もの」に参入した中小企業を見ていますが、いずれも成功した例は有りませんでした。光が出ることで派手なのですが、マーケットは大きすぎて中小企業が参入すべき分野ではありません。これが私の経験則です。
2008年4月15日