一般には全く売れない商品ばかりですが、需要はあるのです。
ホテル・レストランショーで見かけました。見本市の会場に突如鳥居が現れ、このブースだけが回りとは違った雰囲気となっていました。この会社は神社関係の商品を専門に販売していて、神主や巫女の装束、その他神道に関連した全ての商品を販売しています。ホテル関係の見本市に出店するのは不思議と思われるかもしれませんが、ホテル内で神式の結婚式を行うため、このような神道関係の商品はホテルが大きなマーケットとなっているようです。ここに出品しているプラスチックの鳥居も商品であり、このままホテルの結婚式場に納品するのだそうです。
仏式の用品を販売している会社は数が多いのですが、神式の用品を販売する会社は全国でも珍しいそうで、1、2社しかないようです。宗教的な儀式に使うものであるため、色々と制約があり、新しく参入する企業は無いようです。販売先が限定されていて、しかも消耗品は毎年一定の割合で必ず売れていく商品であるためあまりアクセクしていません。ここの社長はノンビリと客待ちしていました。販路が決まっているのですから必死になって呼び込みをする必要はなく、問い合わせがあれば返答すればいいだけのことですから。世のなかには十年一日の如く、ゆったりと営業する企業もあるのだと感心させられました。
2008年4月27日