不況といっても環境問題は避けて通れません。
今年も盛況でした。
産業廃棄物の処理や省エネをテーマとした「環境展」に出掛けてきました。産業廃棄物の廃棄は年々厳しくなっており、この業界には不況は関係ないようで、盛況でした。しかし、昨年は中国などから「廃棄プラスチック、廃棄ビニールを購入します」といったブースが壊滅状態となっていて、会場内の雰囲気は様変わりでした。昨年の同見本市は株価低下の前であり、中国は加工素材としての廃棄物が必要でした。このため、あちこちのブースでは「廃棄物買います」の看板が出ていました。しかし、昨年9月のリーマンブラザースの破綻により世界恐慌が始まり、中国から輸出する商品が減少したので廃プラなどを輸入することが無くなったのです。その代わりとして、バイオや環境保全を訴えるブースが増えていました。見本市では社会の変化がもろに現れるようです。
二段目、三段目の写真はバイオディーゼル用の燃料を製造する機械を販売するブースです。廃棄食用油を濾過して燃料に精製するのですが、似たような商品は会場のあちこちで見かけられました。バイオディーゼルはブームなのでしょうが、それほど需要があるのか(原料となる廃棄食用油の供給量が問題)どうか疑問です。なお、バイオディーゼルのための燃料精製装置は上場企業からも出品されてました。
四段目、五段目の写真は壁面緑化のための装置です。都会の熱帯化を防ぐためにビルの壁面に各種の植物を育成して気温が上昇するのを防ぐには有効です。この装置もあちこちの企業から出品されてました。しかし、この企業の商品が面白いのは、五段目の写真にあるように、植物を育成するためのポットが金網と着脱自在の点です。壁面に金網を固定しておき、ポットを組み合わせることで好みの植物を取り付けることができます。他社の壁面緑化装置では、金網に植物を絡ませるため最初に育成した品種の植物しか育てることができないのです。これなら季節や環境によって植物を自在に変更できます。
2009年6月14日