巨大な縁日のような見本市でした。

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お祭や人寄せの催物が近代化されてきています。
これから参入する企業も増えるのでは。


 横浜で開催された「イベントJAPAN」に出掛けてきました。「イベント」とあることから、催物や祭などに関連する見本市を考えられますが、「イベント」は非常に範囲が広いものです。例えば、町内会の子供会、小学校の運動会、地元商店街の大売出しのような小さなものから、万国博覧会やオリンピックのような国家事業まで含まれています。イベントというと大げさに聞こえるかもしれませんが、実際には一般人の日常生活に比較的密着した事業とも言えます。パチンコ店の開店披露でちんどん屋が町内を歩くのもイベントであり、神社でのお祭に金魚すくいの屋台が出るのもイベントなのです。
 30年以上前までは、このようなイベント(催物)は特殊な人(いわゆるテキ屋といわれているギョウカイ人)が主催していたのですが、最近では企画会社や町内会などが音頭をとって主催するようになり、イベントのすそ野が広がってきています。また、昔と違って生活に余裕が出るようになってきたことから、イベントを娯楽の一種ととらえるようになってきた風潮もイベントが広がってきた理由でしょう。イベントは、生活に潤いを与え、感動を与えるようなものと認知されてきているようです。
 このようにイベントの分野や主催範囲が広がってくることにより、この業界に参入する企業が増えたり、業界内の業務分担が専業化するようになってきました。思いもかけないような業種があったり、こんな商売が成り立つのかと驚かされるような企業も見つけられます。二段目の写真はイベントがあるとき貸し出される各種の商品で、イベント専門のレンタル会社が多数あります。三段目の写真は飾付け専門の会社であり、例えば、パチンコ屋の店内装飾やクリスマスの飾り付けなどで営業しています。これらの商品レンタルや装飾の会社はお馴染みが深いもので、街角ではどこでも見かけられるものです。
 四段目、五段目の会社はぬいぐるみをイベント会場に貸し出す会社です。最近はゆるキャラのぬいぐるみが都道府県で発表されているのでテレビなどで見かけた人も多いと思います。五段目の会社では、ぬいぐるみを貸し出すのではなく、ぬいぐるみを来た人を同時に派遣する企業であり、イベントを盛り上げることを企んでいます。重いぬいぐるみを来ながらローラーブレードで滑走するのはプロでなければできないことであり、やはり技量のあるプロによる演出がなければイベントが盛り上がりません。
 六段目の写真は、イベント会場に各種の商品を貸し出す会社ですが、単に商品を貸し出すだけではなく、作業員を派遣し、商品を操作すると共に会場の整理や運営までも請け負っています。それぞれの会社は得意な分野に特化していて、一つのイベント会場に複数のレンタル企業や人材派遣会社が出ることで総合的な娯楽を楽しませるようになっています。
 また、従来のイベント、祭は職人的な運営でしたが、これからは総合的な企画力や集客力を求められるようになってきました。このため、七段目の写真にあるように、イベントを専門に研究する学会も結成されてきています。いかにお客様を楽しませるか、意外性を与えるかを研究しているようです。従来は特殊な人達が運営する業界であったのが、科学的に研究されたり、情報として知識が流動するようになってきています。
2009年6月15日