手術室のようなものです。

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小さな部屋での加工なので作業は大変だと思いますが。


 今年の会場で見つけた不思議な装置です。鮮魚を三枚おろしにするときに使うものだそうです。右側にある円筒形のものは除菌のためのオゾン水発生装置で、まず、このオゾン水で鮮魚の魚体を洗って減菌させ、その魚体を水平になった筒の中に入れてビニール袋で囲われた作業室に入れます。この作業室で作業員が包丁を使って三枚におろします。そしてビニール袋の奥に見える箱の中で保存袋に減圧封入させ、右側の筒に入れて取り出すのだそうです。こうすれば人体や空気中からの雑菌に魚体がさらされることなく、鮮魚を減菌さたまで加工できるのだそうです。
 どこかで見たような装置だと思ったら、病院などで使う手術装置に似ています。無菌ルームの中で魚をおろすという発想はすごいものだと感心しました。開発者の説明によれば、部屋全体を無菌にする必要はなく、小資本で無菌ルームを設営できるのだそうです。そういれわればそうで、食品工場のような大がかりな装置で無菌ルームを建築することなく、この小さなビニール袋の中だけを無菌にすれば済むことです。しかし、こんな小さな箱の中で魚をおろす作業は作業員にとってやりにくいのではないかな、と考えましたが。
2009年6月16日