地方移住は魅力なはずなのですが。

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定住者を増やしたいという現実は理解できますが。
過疎地で生活するのは大変なことです。


 この見本市で目立ったのは、「ふるさと移住」のブースでした。要するに、都会に住んでいる人達、特に定年退職した人達、を地方に住んでもらうための誘致です。地方では人口が減少していき、税収も減少していくため、何とか定住してもらう人を増やすことに必死です。過疎化となれば町が高齢化となって沈滞してしまいます。なんとか市町村に住んでもらえる定年退職者を探しているようです。
 一段目の写真は秋田県のブースであり、二段目の写真は北海道で分譲住宅を販売する民間会社のブースです。だが、移住するための場所を詳しく見て驚かされました。秋田県で情報提供している移住地は秋田市ではなく、鹿角市、仙北市、大潟村などの郊外なのです(岩手県との県境に近い)。また、民間会社が分譲している場所は函館市から40キロも離れた鹿部町なのでした。大変不便な場所ばかりです。不便な場所だから人口流出があり、それを補うために都会からの移住を勧めているのでしょう。緯度が高いため、夏は涼しくて住みやすいでしょうが、冬季は大変な寒さとなる場所です。この見本市に出店していて、定住者を募集している企業の方には失礼ですが、私にはとても住みたいとは思われません。誘致して一人でも多くの住人を増やさなければ市や町が破綻するのが見えているため、募集している自治体の方々にとっては必死なのでしょうが。
 これとは別に、年中温かい石垣島では都会からの移住者が増えていて、移住に制限をしている自治体もあると聞いています。地域性によって停年後の移住者をどのように誘致するかの明暗が別れてしまったようです。
2009年7月20日