取材先の社長が亡くなるジンクス

私が出会った社長の中には、取材後に急死される方もみえた。
それで私には変なジンクスが付いた。


 私が取材では、『私が取材した社長がその後に急死する』というジンクスがある。
 雑誌『φ』の連載が終わり単行本にまとめるため、取材してから4年後に各会社に連絡して訂正する点を問い合わせる作業を行った。その際に、過去に取材してきた25社の社長の内で4名が亡くなられていた。マイクロフォン会社の社長、住宅模型の会社の社長、ティーバッグ会社の社長、檜風呂会社の社長である。その後に、月刊日経ベンチャーの連載で鰹節会社の社長を取材したが、雑誌が発行された日にその社長は亡くなられた。私が貧乏神ではなく、偶然の一致なのであるが、何故か亡くなられる確率が高い。
 その原因を考えてみると、もともとニッチ企業が成立するのは社長の年齢が高い時期から始めている。40代、50代から隙間商品を開発し、それから販売するのであるから10年は経過している。すると、隙間商品がヒットしてニッチ企業として成り立っている時には社長の年齢が60歳から70歳に達していることになる。その頃になって私がニッチ企業として見つけ出し、取材にでかけるのであるからもう高齢である。そんな理由からか、私の取材の後で亡くなられる確率が高いのであろう。
 現実には若いニッチ企業の社長も多いので、必ずしも私のジンクスが当たっているとは限らない。できれば、私もこんなジンクスとはおさらばしたいのであるが。
2005年5月8日