疲れるばかりの上海万博でした。
中国で最初に開催された上海万博に出かけてきました。万博、万国国際博覧会、ということなので見本市の一種と考え、これは見落とすことはできないと判断したのです。出発は8月の上海は相当に暑かろうと考え、9月下旬に日程を決めました。これは正解であり、半袖でも暑からず寒からずの極めて気分のいい気候でした。しかし、現地にでかけてみると、見るもの聞くもの、びっくりさせらることばかり。今回はテレビ、新聞では報道されない上海万博について報告します。
会場に到着するとどこも人の海でした。一段目の写真は会場入口の風景ですが、ここは入場口ではありません。二段目の写真は入場者をチェックしているポイントであり、入口からこの身体検査場にまで到着するだけで30分以上かかりました。入場者一人一人を検査ゲートに通し、ついで、ボデーチェックをするのです。飛行場にある検査ゲートよりも感度が良いみたいで、小さな金属片でもブザーが鳴りました。一日30万人以上の入場者を残らずチェックするのですから、時間がかかるわけです。ペットボトルは必ず試飲させて、爆発物かどうかを観察していました。
三段目の写真が入場口で、ここで始めて入場券を挿入して会場内に入ることができました。ここに到着するまでが大変でした。不思議なことですが、入場券は磁気カードではなく、紙製のカードでした。入場ゲートに挿入するとエンボス加工され、再使用できないようになってました。
上海万博には、全中国から集団で見学にきているようでした。旅行ガイドらしき人が先頭にたって旗を持ち、団体を案内していました。こんな風景があちこちで見かけられたことから、全中国からは相当な数の旅行団体が組まれたのでしょう。新聞によれば、参加人数を増やすため、中国政府は半強制的に職場、学校から旅行団を組んだ、という記事がありましたが、そんな雰囲気が感じられました。場外には数百台の観光バスが駐車していて、中国のあちこちからバス旅行をしてきたのでしょう。
そういえば、大阪万博でも全国の農協から集団で見学に来てました。あの時の様子とそっくり同じです。大阪万博では「進歩と調和」が合言葉でしたが、来場者が余りにも多いことから新聞では「辛抱と長蛇」と揶揄されました。しかし、上海万博ではそれを上回る人数であることから、「大辛抱と超長蛇」と呼んでも奇怪しくないでしょう。会場内は人で溢れていて、歩き疲れることから、会場の片隅では五段目の写真にあるように、お疲れになった方が見えました。この他にも、日陰には家族連れで休憩されている方があちこちで見かけられ、万博は体力勝負だということが良く判りました。
2010年10月1日