出品はまともな商品になってきました。

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来年はもっと内容を充実させて欲しいものです。


 特許庁などが主催する「パテントソリューションフェアー」にでかけてきました。直訳するならば「特許で技術開発ができた商品の見本市」と言った意味でしょう。特許を取得してこれから市場に販売するような商品を展示しています、ということになるでしょうか。特許庁などが特許の奨励と啓蒙活動のために開催しているものなのですが、今までの出品を見ると玉石混同であり、どちらかと言えば「石」の方が多い見本市でした。昨年までの出品を観察すると、個人発明家が自己満足のために開発した商品や、とても市場性が無さそうな商品ばかりでした。
 しかし、今年は例年とは違って「玉」の方が多い見本市となりました。出品の審査基準が大幅に変わり、実用性がなければ出店許可を出さなかったのではないでしょうか。これはいい傾向であり、官庁主導の見本市ではどうでもいいような出品も認める傾向にあったのが変わってきたのでしょう。税金で開催するのだから目先が変わっていれば何でもいいや、という風潮の変化でしょう。個人発明家や発明マニアを排除し、本当に社会に有効な特許製品を出品すべきです。主催者はもっと早くから気が付いていればいいのですが。
 しかし、そうは言っても「石」のような出品も見かけられました。二段目の写真は風力発電装置で、ブースの背中合わせに同じような製品が並べられていました。風力発電装置はエコ社会を形成するためには必要な商品ですが、零細企業が進出できるほど甘いものではなく、技術の進歩は激しいものです。もう、このような小手先の商品は開発すべきではないと思われます。
 三段目の写真は手回し発電機で、災害の時に役に立つと力説してました。しかし、手回し発電機は従来から多種多様なものがあり、今更という感じがします。
 四段目の写真は蒸れない靴ということで、靴底に穴が開けられていました。空気が出入りするから蒸れないでしょうが、下から水が入ってくるでしょう。
 五段目の写真は木製のリフターです。シザース型のリフト装置は従来からあり、その骨組みを木製にしただけなんだそうです。定価は35万円ということですが、金属製のリフターでも10万円しません。市場性は全くないでしょう。
 六段目の写真は頭髪が抜けない帽子なんだそうです。赤外線だけを頭部に照射させることで髪の毛の抜けを防止する効果があるそうです。要するに、帽子の素材を赤い布にしただけであり、赤外線だけを通過させるのだそうです。このお祖父さんは「この帽子を長年使っていたので私の頭は禿げないのだ」と力説してました。まあ、ほのぼのとして楽しいアイデア商品なのですが。
2010年10月17日