日本は中古自動車ばかりか、中古印刷機も輸出しているのです。
印刷機の見本市では、出店するメーカーが限られていて、印刷機自体が隙間商品ではないため私にとっては面白いものではなかった。しかし、この見本市で驚かされたのは、中古の印刷機、印刷関連機械のブローカーが多数出店していたことである。日本で使用されているオフセット印刷機などは世界的にみて最高水準の技術レベルがあり、中古であっても諸外国、特に後進国では、まだまだ使える機械なのである。ここに目を付けて、印刷会社で使用しなくなった中古の印刷機を買い取り、外国に輸出するブローカーが活躍することになった。
上段の写真はインド人が経営する中古印刷機買い取り業者で、インド、中近東方面に輸出しているそうだ。中段の写真はロシア専門の輸出商社であり、下段の写真は韓国への輸出商社である。どの程度の金額で買い取られ、輸出されるか不明であるが、後進国では高性能ではあるが高価な新品の印刷機を購入できないため、このようなブローカーが活躍できるのであろう。問題は輸出した印刷機が故障したときの対応なのであるが、現地の販売店ではそれなりの修理技術があるようだ。また、補充部品もどこからか入手できるのであろう。中古の自動車が後進国に輸出されているのは有名であるが、中古の印刷機までもが輸出されているとは誰も考えなかったであろう。
2005年10月8日