男の知らない化粧品がある。
『ダイエット&ビューティ』という見本市では、化粧や痩身についてのあらゆる商品が展示されていたが、男では知ることのない商品ばかりであった。街を歩いている普通の女性は、自宅ではこんな商品を使っているのか、と考えると笑うようなものがあった。
一番目の人の顔をしたお面はコラーゲンでできていて、顔の皮膚を若返らせるのだそうだ。昔からある顔パックの一種らしい。
二番目にあるのは、キャビアを添加した美顔クリームである。クリームと食品のキャビアがどのような関係にあるか判らない。高価なキャビアをクリームに入れるとそれだけで商品価値が上がるのかもしれない。定価が6800円となっているが、2200円で売っていた。すると、仕入れの価格はもっと安いことになるのだが。
三番目の写真の上を見て頂きたい。「化粧品をオーダーでお作りします」、という企業の告知がある。この会社に依頼すれば、化学の知識などなくとも化粧品を製造してくれるのだ。貴方も明日からオリジナルの化粧品販売ができることになる。中小の化粧品会社は自社で製造工程を持たず、他社に製造を依頼しているのが実情である。数万円もの化粧品を購入する女性達は、遠いヨーロッパから仕入れたものだ、というロマンを抱いているようだ。しかし、豪華な箱に入れられた訪問販売の化粧品は、実は下町の中小化粧品製造会社から供給されているかもしれない。乙女達の夢を砕くようで失礼かもしれないが、化粧品の業界はそんなものらしい。
2005年9月14日