レジャーでもなく内航でもない、外洋船舶専門の見本市でした。
とても特殊な業界です。
船舶関係の見本市である『SEA JAPAN』に出掛けてきました。船舶関係の見本市は複数の種類があるようで、有名なのはレジャーボートだけを集めたボートショーであり、毎年幕張メッセで開催しています。ヨットや釣り舟などの見本市もあるようです。この見本市は商用船舶であり、主に外洋船に関する設備やシステムを販売している企業の出店ばかりです。従って、極めて特殊で高価な製品やシステムが目立ち、一般人からすると全く関連性がないような分野です。例えば、船舶用の大型エンジン、衛星通信による海上での通信システムや自動操舵装置、緊急脱出用の保安ボートなどが出品されており、海洋航行のために必要な特殊な商品でした。
中段の写真は大型船舶の操船を訓練するシュミレーターです。極めて高度なコンピューター処理をしており、コンピューターグラフィックですが波の模様や船の揺れ具合が精巧に表現されてます。画面を見ていると船酔いするような感じがしました。ゲームセンターにあるようなゲーム機に比べると動作にリアル感があります(当然なのだが)。商船学校や船舶会社の訓練用に納入されてるとのこと。
下段の写真は船舶用のコンプレッサーです。極めて無骨で古臭いデザインですが、立派な現行機種です。船舶に艤装した機械が洋上故障すると、機関士が船舶内で修理しなければなりません。無骨であるが単純な構造の機械であれば応急修理も可能です。そのため、このような剥き出しの設計となっているのだそうです。なお、船舶用の機械は陸上用のものとは全く違い、信頼性、耐久性などの要求が高いそうで、船舶専門の中小の製造メーカーが活動できる余地があるようです。ニッチな分野と言えるでしょう。
2006年4月8日