ベビー&シルバーショーという変わった名称の見本市でした。
生産者、業界が似通っているからでしょう。
見本市のタイトルが「ベビー&シルバーショー」というのですが、要するに幼児用品と老人用品の見本市なのです。幼児用だけ或いは老人用だけに使用する商品を展示すれば見本市の性格が単純に理解できると考えられるのですが。これは出店業者の業界の特質によるものらしいのです。会場にはベビーカー、乳母車のような幼児用品と、介護車、車椅子のような老人用品とが展示されていました。どちらも椅子に車輪を取り付けた構造であり、商品は似たようなものです。同じような業界で生産できるものであり、開発のルーツは同じではなかったからでしょうか。類似する業界のため、同じ見本市でベビーカーと介護車を展示することになったのではないかと推測します。なお、手押し車関係ばかりでなく、ベビーベッドや玩具、杖や介護用品などの幼児・老人向けの商品も展示されてました。
二段目の写真はベビーカーであり、三段目の写真は老人用の歩行補助車です。構造的にはほとんど変わりません。ほとんどの商品は中国製であり、価格は数千円から一万二、三千円程度の価格です。どの出店者の商品も似たようなものであり、機能、価格に大きな差はありません。これは商品の性格からして、長期間使用するものではなく、短期間でその使命を終えるからではないかと思われます。ベビーカーは二年程度で子供が成長して使用期間が終わります。歩行用補助車も二、三年程度で使用する必要が無くなります。先祖代々に使用するベビーカーや歩行用補助車はなく、どちらかと言えば使い捨ての商品になりやすいものでしょう。そんな中で、高級品を狙った出店者も見かけられました。三段目の写真はフランスやイタリアでデザインされたベビーカーであり、価格は三倍程度高いものでした。この業界でも、価格に二極分化がみられ、高級品と普及品の差が激しいものでした。どの業者も工夫をしているようなのですが、商品の差別化ができにくいようでした。
2006年9月25日