売れそうにない発明品 ①

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個人的な趣味のアイデアでした。


 「パテントソリューションフェア」のブースで見た特許商品なのですが、何度説明を受けても理解できないものだった。要するに、思い出や記念をシールやメタルにしておき、後日になってその場に居たことを証明します、というアイデアであった。仕掛けとしては、コンサート、観劇、映画、野球などにでかけたなら、そのチケットの半券(の番号でも良い)を本部(つまり、特許権者のいる事務所)に送ると、その日、その会場にいたことを証明するメタルを発行してくれる、というものである。発明者の女性は、「その日、その場にいたことを証明し、思い出が正確な記録として残る」と力説されていた。
 だが、このような個人の行動を証明して記録することに何か意義があるのだろうか。個人的な記録を残すだけの価値があるとは思えない。無料であればまだしも、本部に手数料を支払ってまでして記録を残したいと考える人は少ないであろう。また、そのような需要があったとしても、極く少ない人数ではなかろうか。
 この発明者の女性の個人的な欲望から開発したと思われるのだが、誰も買わないであろう。世のなかの需要を考慮せずに開発してしまったのではなかろうか。
2006年10月14日