大量には売れそうにありませんが、根強い商品です。
印鑑展でとてもニッチな商品を発見しました。あまり一般的ではないのですが、やっぱり需要があるので製造する業者がいるのでしょう。
一段目の写真はゴムの回転印で、ローラーを回すことで日付などを設定して使用するものです。小さなものは文房具店でも見かけられますが、写真にある回転印は一般的ではありません。奥の左側にある回転印は巨大なもので、一文字の大きさが3センチ以上あります。段ボールの箱に番号や日付を印字するために使われているとのこと。手前中央にある細長い回転印は、細い隙間から奥の部分に印字するために使われるもので長さが20センチ程度ありました。この他にも注文で各種の形状の回転印を製造できるとのことでした。アナログ的な商品なのですが、このような回転印を必要としている世界も多いのです。
二段目と三段目の写真は組立て三文判で、楕円形の穴の中にゴムの印面を持った部品を嵌め込んで三文判に組み立てることができるものです。2文字、3文字の部品を組み合わせることで、どんな名字にも対応できるそうです。この商品の用途は、ローン会社、自動車販売会社などが顧客と契約書を作成するときに、顧客が印鑑を持参していない時であっても、三文判を組み立てて即座に対応するような場合に使われます。ローンの締結や自動車の販売では、顧客の気が変わらない内に契約しないと商売になりません。顧客が「はんこを忘れたので今日は止めようか」などと言いだしたら次は何時になったら来店してくれるか判りません。その場で契約させるための必需品でしょう。
四段目の写真はどんな書式にも使える万能の実印です。役所への届出書類には法人印や代表者印が必要となりますが、場合によってはそれらが未だ出来ていないことがあります。そんなときにはこの印鑑が使われます。印面の文字は全く意味がなく、文字として読み取れない模様が彫られています。つまり、なんだか意味の無い印鑑なのですが、捺印して模様が捺印されれば法律的には有効だそうです。主に、司法書士や行政書士などが使うもので、法人印などを持ちあわせなかった顧客のために使っているそうです。
2007年9月26日