秋は中小企業の祭典のようです。
毎週のように中小企業向けの見本市がありました。
全国の中小企業が出店する、中小企業基盤整備機構主催の『中小企業総合展』にでかけました。同じ10月には中小企業に向けた見本市が3回も開催されていました。秋は中小企業のための見本市が目白押しです。『東京ビジネスサミット』『産業交流展』『中小企業総合展』が毎週開催されていて、出店者の中にはこれらの別々の見本市に連続して出店している企業もありました。また、毎年のように顔を合わせるお馴染みの企業もみかけられました。この『中小企業総合展』に出店するには、各県にある中小企業助成団体に申請し、審査を経なければなりません。各県の団体には多数の申請企業があり、競争率も高いそうです。しかし、同じ企業が毎年のように出店するのは何だか疑問です。一回出店したら次の年はお休みしていただけると目新しい中小企業に出会えて新鮮なのですが。
また、中小企業を出店対象としているのですが、ブースには各県の助成団体や官公庁の出店も目立ってます。二段目の写真は地方にある助成の財団法人が軒を並べて出店している状況なのですが、これらのブースが結構多いのです。官公庁、財団のブースは減らして中小企業の出店を増やして頂けないでしょうか。三段目の写真は会場内の風景なのですが、広島の牡蠣を出店しているブースが手前で、旋盤加工の受注のために出店しているブースが奥の方に見えます。全く異質の出店内容なのですが、来場者にとっては内容がバラバラなので戸惑うばかりです。中小企業というしばりで出店しているのですが、何かテーマを絞って頂けると有り難いのですが。旋盤加工を発注した来場者が同時に牡蠣を注文するとは思えません。
四段目の写真は立木の枝を伐採する機械です。下の四角い骨組みを立木の廻りに組み合わせると、タイヤでこの機械が立木を自動的に登り、上のチェーンソーで枝木を伐採できるそうです。便利そうなのですが、似たような商品は外国で何種類か販売されていて、それらはこの機械より高性能で小型なのです。既に世のなかに出回っている商品よりも高性能の商品を試作するのなら研究の価値はあるのですが、それよりも悪いものを試作するのは何だか無駄なような気がします。開発する前にマーケットを調査されることをお勧めしたいのですが。
五段目の写真は太陽光発電による温室の暖房装置だそうです。今回会場を見回したときに、太陽光発電による応用製品を出品しているブースが目立ちました。なるほど、太陽光発電では炭酸ガスを出さず、地球温暖化防止には有効かもしれませんが、温室の加熱をするための電力を太陽光発電素子で供給するとなれば、その太陽光発電素子の価格がべらぼーに高いものとなります。温室栽培の農家にとっては設備投資だけで大変なことになってしまいます。実用化できるのか疑問です。
2007年11月3日