玉石混同の発明品が出品されました。

09patent01.jpg
09patent02.jpg
09patent03.jpg
09patent04.jpg
09patent05.jpg
商品開発するのは良いのですが売れ筋を狙わないと。


 特許庁が主催する「パテントソリューションフェア」に出掛けてきました。直訳すると「特許の解明(解消)のための見本市」とうことになり、特許を活用して生かしていこうというものです。要するに、町の発明家や中小企業が案出した特許で実施化されていないものを活用して特許製品を世の中に出したり、特許製品の実用化のための資金を提供してくれる投資家を求めたり、特許を第三者にライセンスするための見本市です。しかし、勘繰って言えば、アイデアを考えた個人発明家や中小企業が特許だけを取得したのだが、その特許を元にして資本を出してくれる企業やライセンス料を払ってくれる企業を見つけて、金を儲けたいということになるでしょうか。
 建前としては、「未利用の個人が持つ優れた特許」に光を当て、社会の役に立つために、個人発明家と投資家とを結び付ける場を提供しようというものですが、そんなに上手く特許権が流通するのでしょうか疑問です。そもそも、優れた特許権であって企業の利益となるようなものは大衆の目にさらされる見本市に出ることなく、ひっそりと商談が進められるものである。売れない特許権というのは、紙の上では理論的に優れていても、実施するにはどこかに欠点があるから誰も目をかけないのではないかと思うのです。この見本市に出品している個人や中小企業の特許権の全てが悪い、とは申しませんが、もう一度あなたの所有する特許権の価値を冷静に判断される必要があるのではないでしょうか。
 例年、この見本市には相当に怪しげな特許製品が出品されるのですが、ことしは出品審査が良かったのか以前のような悪質な商品は展示されていませんでした。しかし、あいも変わらず売れないような商品が展示されてました。二段目、三段目は風力発電機であり、四段目の写真は水力発電機です。地球温暖化防止のために、自然のエネルギーから電力を発生させる必要が叫ばれています。太陽光発電、風力発電、波浪発電など色々な種類のエネルギー回収方法が研究されてますが、いずれも大企業も俊英な技術者を集めて研究しています。個人や中小企業が出る幕はない分野だと思うのですが。五段目の写真は、改良したまな板を出品してました。まな板の四隅を斜めに加工したのが特徴で、使い易いとのことですが、このような工夫でどれほどの効果があるか疑問です。
2009年12月11日