私も初めて見る特殊な業界でした。
某所で開催された「唐木仏壇展」に出掛けてきました。この見本市は仏壇・仏具を製造するメーカーと仏壇店とが商談するもので、一般客は一切入れないものです。仏壇という非日常的な商品を販売するのですからあまり商談の場を世間に見せたくないのかもしれません。会場内にはズラーと仏壇が並び、一種独特の雰囲気がありました。
二段目の写真はメーカーと小売店とが商談しているところです。この日は、小売店にとっては一年に一度か二度の仕入れの日なのです。これから一年か半年の間にその小売店が販売できると見込んだ台数の仏壇を仕入れ、それが小売店の在庫となるのです。デザイン、価格などで売れるか売れないかを見極めなければならず、真剣そのもでした。なお、仏壇は返品できるかどうか不明ですが、小売店から買った仏壇を返品するようなお客はいないようです。
三段目の写真は、本日見た一番高価な仏壇で、軽く1千万円は出るそうです。素材は古代木と言って、主に東北地方から出土する特殊な木材なんだそうです。マンション一戸分がこの仏壇と同じ価格なのです。
四段目、五段目の写真では、仏壇に納める仏像などが陳列されてました。各宗派によって仏像が違うのだそうで、色々な仏様神様がなれべられてました。ただし、仏壇は国産ばかりなのですが、仏像は中国製なんだそうです。仏像を価格的に安く供給するためには人件費の安い中国でないと採算がとれないとのこと。また、寺院に納める仏像は、日本人の仏具師が彫り上げたもので、価格は非常に高い物であり、一般家庭用とは別に供給されるようです。
2010年4月16日