廃棄物の業界は不況になったのでしょうか。
東京ビッグサイトで開催された「環境展」に出掛けてきました。例年開催されているもので、産業廃棄物やゴミの処理を行うための装置、機械、システムを販売する企業が出店しているものです。以前はこの環境展は盛況でしたのですが、年々出店者が減少して寂しくなっていくようです。二段目の写真は、出店予定のブースに掲示されていたキャンセルのお知らせで、「東日本大震災で予定していた出店ができなくなりました」というものです。この掲示は数カ所で見つけられました。会社が震災の被害にあって出店を取り止めたのか、震災の復興作業のために全社員が東北にでかけたために出店できなくなったのか、は不明です。そのため、三段目の写真にあるように、会場内は少しガランとしていました。どうも、廃棄物処理の業界は成熟してしまい、新規に参入する業者が減ったのか、それとも産業廃棄物処理のマーケットが縮小しているのではないか、と推測されるのですが。この点については不明です。
四段目の写真は巨大な廃棄物選別装置で、ゴミを投入すると右側にあるコンベアで選別されて放出されるものです。この装置には、「東日本大震災の被災地に同じ装置が活躍しています」という掲示が出ていました。テレビなどで放映される被災地に積もった家屋、家具、生活用品などのゴミはこのような装置で選別されているのかと想像できました。しかし、映像で見る被災地に溜まったゴミは膨大なものであり、このような機械が数百台あっても処理にはまだ足らないのではないかと思われます。大震災の被害は人間の処理能力よりもはるかに巨大なものであることを感じざるを得ないものです。
2011年6月10日