今年のリフォーム産業フェアで見かけた一番面白い機械はこの建築模型製造のシステムでした。一段目の写真はアメリカ製の立体成型装置で、粉末状のプラスチックを0.1ミリの厚みづつに積層して固めていくことができるものです。この立体成型装置にCADプログラムからのデーター信号を伝達し、薄い層のようにして立体的な建築模型を固めていくことができます。二段目の写真は設計した建築を縮小して樹脂を固めた状態のもので、この樹脂に着色して完成したのが三段目の写真の建築模型です。これなら、建物を設計すると同時にその建築データーを流用し、縮尺させてそっくり同じデザインの建物を模型にすることができます。
しかし、従来からあるスチレンボードを手作業で組み立てていく建築模型に比べると体積当たりの単価が高くなるため、小さな模型に適しているとのことでした。検討してみたのですが、従来からある建築模型に比べると少々荒い出来具合であり、従来の模型にとって変わることはできないのではないかと判断しました。価格も少々高いような気がしました。だが、この会社は建築模型の専業ではなく、建築用ソフトウエアの開発が主な業務なので、模型を製造することで利益を出すことを目的とはしていないようでした。
2011年7月2日