産業廃棄物処理の業界は技術が成熟しているようです。
今年も「環境展」が開催されました。「環境展」では、同じ会場に「地球温暖化防止展」が併設されてましたが、まずは、「環境展」のみを説明します。
環境と名を打っているいるのですが、要するに産業廃棄物の処理業者向けの見本市です。産業廃棄物の処理の産業は、家庭の生ゴミの処理から建築廃材の処理まで裾野が広いもので、あらゆる処理装置のメーカーが出店していました。この業界は、技術的には確立されており、特に目新しい機械は見かけられません。しかし、機械そのものは巨大な装置が多く、展示されているのは比較的小さなものしかありません。プラントのような大きなものは会場に搬入できず、カタログや写真による展示でしか紹介できないようです。昨年、一昨年は不況のためか来場者は少なかったのですが、今年は来場者が増えて活気がありました。
二段目の写真は建物を解体した際に発生する建築ゴミを選別する装置で、建築現場で使用するものです。これでも小さな方のようです。三段目の写真はゴミの中から特定の金属を選別して分離する機械で、似たような機械は複数のメーカーから出品されてました。原理的には簡単なものであるため、特徴を出し難い機械のようです。四段目、五段目の写真は廃棄物を圧縮して梱包する機械で、全国の屑屋(今はそんな商売は無くなったかもしれませんが、ゴミを集めて回収する商売です)や地方自治体で使用しています。この写真ではペットボトルを圧縮して梱包した状態であり、このような荷姿にして、プラスチック成形業者に売り渡されるのです。一昨年まではペットボトルの価格が高かったため、中国から業者がこのペットボトルの廃材を買い取りに来ていましたが、不況になったので中国人の姿を見かけることが少なくなりました。
2013年6月3日