中小の製造業者が参加している業界です。
鉄板などの平坦な金属材料を加工するための「プレス・板金・フォーミング展」に出掛けてきました。金属板を曲げたり、打ち抜いたり、切断したりすのは産業界での基本的な加工であり、それにより多くの商品が成形されています。このような金属板を加工する機械を設備にしている企業は極めて多いことから、この見本市は全国の各地で巡回して開催されています。東京ビッグサイトで開催されるのは2年ぶりのことです。
この見本市では専門的ですが、一般の人があまり目にすることのできない加工機械が多く出品されていました。二段目にある機械は絞り加工機を呼ばれるもので、円盤になった金属薄板を回転させながらヘラを当て、丸い形状に変形させるものです。この機械の優れているところは、加工する形状を自由に設定できるところでした。従来からある絞り加工機では円形にしか加工できなかったのですが、この機械であれば三段目の写真にあるように、楕円形などに加工することができるのです。金属板の回転とヘラの接触圧力をコンピューターにより制御し、微妙に圧力を調整することで可能となっています。
四段目、五段目の写真は、レザー光線による金属の接着を実演している風景です。レザー光線は金属板の切断には広く使用されているのですが、このように小型のレザー発射機で金属板を溶解して接続することもできるのです。但し、ガス溶接と違って肉盛りができないため、強度的にはガス溶接よりも劣るとのことでした。従来からある板金加工の作業が変わってきているようです。
2013年8月5日