単一製品では将来的に販売量がしぼむことが予想されています。

このブースでの出品は「ワイヤーメッシュ」で、細い針金を織物のように編んでいき、メッシュ状に仕上げているものです。二段目の写真は織り上げた状態の素材です。この製品の主な用途は、リング状に固めて自動車エンジンを固定するボルトにワッシャーとして介在させるのです。メッシュ状となったリングがエンジンの振動をボディーに伝えることがなく、クッションの役割をするのです。国内でも生産している企業は数社もないそうです。
問題は、電気自動車が発達してくるとこのメッシュ状のリングが不要となり、将来的には生産量が減少することが見込まれています。電気自動車ではエンジンのような振動を発生する装置はないため、防振の必要が無くなるからです。このため、この会社では三段目の写真にあるように、あれこれと二次製品を試作して新奇な分野への進出を図っているようです。
四段目の写真は、除電装置を展示しているブースで、柱のように立った左右のポールから＋と－の電荷を交互に与え、空気中にある静電気を無くするようにしています。ＩＣ工場ではクリーンルームを使用していますが、このルームに細かな塵が浮遊していることがあります。クリーンルームにこのポールを複数本立てておき、空気中の静電気の除電すると塵の電荷が無くなるため、塵は浮遊せずに落下させることができることになります。この会社の徐電装置は大手企業にも採用されているようで、この業界では有名なようです。
２０１３年１１月１０日