京都市 三浦照明
三浦太輔社長。東京・芝の料亭「うかい」では三浦照明製の照明器具を使用している。
●百年の歴史のある企業。
老舗の旅館や料亭の室内は畳敷きの和室で、天井は杉板が、間仕切りには襖、障子が使われている。その和室の照明には、木や竹を枠材にして和紙を貼ったボンボリのような和風照明器具が使われ、室内を柔らかい光で照らしている。京都にある三浦照明は、数少ない和風照明器具の専業メーカーである。
三浦照明の創業は明治20年代半ばで、現在の社長は四代目である。初代は琵琶湖疎水の水力発電所に関連した電気工事のため滋賀県から上洛し、発電所が完成してからは京都に定住し、市内の住宅に電気を普及させる電気工事の仕事を始めた。電気工事の仕事は二代目(祖父)がそのまま引き継ぎ、戦後は冷蔵庫などの白物家電を販売する電気店も兼業していた。しかし、家電量販店が進出してきたため売上げが減少し、さらに、電気工事の受注も減少していった。このため、1965年頃にそれまでの仕事を一切止め、和風照明器具の製造に転業することになった。全く違う分野への進出であり、その経緯を現社長の三浦太輔氏は次のように説明している。
この続きは拙著「くたばれベンチャー」をお読みください。
タイトル 「くたばれベンチャー!モノづくりニッチで起業」
出版社 株式会社秀和システム
定価 1500円(税別)
内容の詳細とご注文は下記のホームページをご参照下さい。
http://www.shuwasystem.co.jp/products/7980html/4593.html