表彰することが目的になってしまったような気がするのですが。
「がんばる中小企業・小規模事業者・商店街フォーラム」という長がったらしいタイトルで、略して「がんばるフォーラム」という商談会にでかけてきました。会場はなんと品川駅から徒歩5分という好立地のプリンスホテル新高輪の国際館パミールでした。この会場はパーティや国際会議などに使われることが多い、豪華な内装となっていました。二段目の写真にあるように、ふかふかの絨毯の上にパネルや机を並べてブースが設営されてました。中小企業の商談会らしく、入口の近くには「江戸っ子一号」が展示されてました。最近の傾向として、中小企業向けの見本市や展示会の会場では人工衛星の「まいど一号」、「下町ボブスレー」が展示されることが目立っています。「江戸っ子一号」もどこの見本市会場でも見かけられ、少々食傷ぎみとなってきました。これらの商品は、中小企業の商品開発の成功事例として、新聞、雑誌、テレビなどで取り上げられています。それぞれの中小企業の社長は、講演会やマスコミの取材で忙しく、次の商品開発の時間も無いでしょう。しかし、これらばかりが成功事例ではなく、実際には小さいが隠れた多くの成功事例があると考えられます。
中小企業を運営していく上では、経営者は滅多に表に出ることもなく、知る人ぞ知る、という程度の知名度で十分なのです。しかし、企業活動による利益率は極めて高く、無借金で健全に経営するのが妙味なのです。経営者として活動できるのはせいぜい40年です。その間に企業の内部留保を多くし、気ままな人生を送れることが中小企業主の最大の幸せではないでしょうか。
さて、この展示会は「がんばるフォーラム」というタイトルで、主催者は中有小企業基盤整備機構、共催者は中小企業庁でした。会場では製造業ばかりでなく、農業、サービス業、販売業などの何でもありで、何が目的なのか良く判らない会場設営でした。よくよく調べて見ると、この展示会では主催者が「がんばる中小企業・小規模事業者300社」と「がんばる商店街30選」として、全国で活躍している中小企業と商店街を選びだした記念に開催されたもののようです。これらの選定された中小企業、商店街が出店し(出店料は無料)、日頃の活動を発表させようというものらしいのです。どうで、出店者がてんでんばらばらでごった煮のような会場でした。
この日には、五段目の写真にあるように、選定された中小企業の表彰式がありました。この表彰のために、四段目の写真のように全国から中小企業主と各県の商工会議所職員などが出席していました。相当な人数であり、遠距離からの出張では交通費も高額になるはずです。何だか中小企業を支援するよりも、官公庁の予算を使い切るために開催したように思われました。
2014年3月9日