細かい製品は日本人の得意とする分野です。
今回の会場で目立った商品には、医療関係の分野があります。一段目の写真は、人工乳房であり、乳ガンにより乳房を削除された女性に人気があります。本物とソックリなのですが、価格は50~80万円程度とお高いものでした。二段目の写真は、各種の人工骨であり、足や腰の骨に挿入して固定するのです。全てチタン製であり、頭蓋骨を手術で開口した穴を塞ぐための1ミリ程度の太さのボルトもありました。この会社は、自動車用の金属ボルトを製造している中小企業で、その技術を応用して人工骨の分野に進出したのだそうです。三段目の写真は、歯科で歯並びの矯正をするための金属ワイヤーです。ミクロン単位の細い金属線を縒りあげて製造していました。四段目の写真は、手術をした患者が無意識のうちに天敵などのチューブを外さないように、両手を保護する手袋なのです。
従来の中小企業の商談会に比べると、医療用具、介護用具の出品が目立っています。これからの日本では、安価で大量生産できる商品は中国などの東南アジアの国にまかせ、医療用の高度な商品開発をすべきではないでしょうか。数量は多くはないが、付加価値が高く、利益率ははるかに大きいものです。政府もこの点に注目していて、医療分野に中小企業が進出するための支援を行うようです。
2014年3月10日