スーパーで販売しているコンシューマー商品ではありません。
個人でも特注する機会は意外にも多いのでした。
「オーダーグッズビジネスショー」という見本市に出掛けてきました。直訳すると「注文できる商品の交易会」ということになりますが、これだけでは見本市の概要は理解できません。要するに、「客が注文してから製造する商品であって、その客以外には使用することは無いような商品」を主体にした見本市なのです。この見本市は、以前は「印章展」という名称で開催していました。実印や認め印などの印章は、注文してから店舗で製造し、その注文主しか使用することが無い商品なのですから、まさしくオーダーグッズなのでしょう。印章は、会社や家庭で日常的に使用され、小切手や契約書への捺印から宅配便の受領まであらゆる場面で使用されていて、社会に不可欠な商品なのです。しかし、最近ではパソコンによる振込・振替や商取引が盛んになり、印章を使用する機会が減ってきました。このため、印章の販売額や印章店の店舗数が減り、印章業界が低下しています(産業統計の対象となっていないので、具体的な数値は不明ですが)。このため、従来のように印章だけを取り扱った見本市では開催が難しくなってきたようです。そこで、主催者は印章展からオーダーグッズビジネスショーとタイトルを変え、注文により生産をす商品を出店の対象として幅を広げることになったようです。
会場に入るとそこは正しく雑貨の世界でした。個人客が特別に注文して商品を制作するのは日常では余りなく、どちらかと言えばお土産物に近い商品になります。個人名を記入したTシャツ、タオルなどから、個人が撮影した画像を転写したマグカップなどが該当します。何かの記念に個人が注文する商品にかぎられるからです。二段目の写真はバッジや壁掛けなどの記念品を制作する会社のブースで、三段目の写真はTシャツに図柄を転写する下書きを製造するプリンターの会社のブースです。四段目の写真は図柄を織り込んだタオルを受注生産する会社であり、商店の開店記念やイベントなどで配付されています。五段目、六段目の写真は、菓子やビスケットなどに文字や図柄を印刷できるプリンターを展示してました。食べられる素材によるインクを使い、菓子やビスケットの表面にインクジェットと同じ原理で印刷でき、そのまま食べることができます。会社のパーティや個人の誕生祝いに使われているそうです。
2014年10月5日