中小企業でしか製造できない商品の分野を見つけることが勝負です。

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今年も面白い商品が出品されていて、発展する企業も見かけられました。

 前回で新価値創造展では中小企業の出店者が減って、活気が無くなった、と解説したのですが、それでもユニークな商品を開発している中小企業もみられるのです。全部の中小企業の活気が無くなったのではなく、地方から上京して新商品を発表してみようという意気込みのある企業もまだ多いのです。
 一段目、二段目の写真は新型のピアノを発表している企業で、遠く鹿児島県から出店していました。従来のアップライトピアノはハンマーが垂直になっていて、このためグランドピアノに比べてハンマーの戻りが遅いのだそうです。このため、従来のアップライトピアノでは連打が出来にくい欠点があったのです。このピアノでは特殊なバネを入れてハンマーの戻りを早くすることで、アップライトでありながらグランドと同じ音質を出せるという特色があるそうです。ピアノ本体は中国製で、ハンマーの部分を改良して販売しているのだそうです。ピアノと言えばヤマハかカワイしか知らなかったのですが、こんな中小企業でもオリジナルのピアノを製造できるのです。
 三段目、四段目の写真は各種の測定器を製造しているメーカーで、四段目の写真は入れ歯を測定しているのではなく、食品の噛みごこちを数値として計測できる機械なのだそうです。このような機械でも、全国の食品メーカーでは商品の販売に係わることから導入しているのだそうです。奈良県から来た企業で、以前は小さな規模であったのですが特殊な測定器に絞って開発してきたので年々売り上げが伸びているようです。
 五段目の写真は高齢者向けのマウスで、手先が不自由になっても大型なので机の上を移動させやすい、というものです。介護用品の一種ですが、その構造は六段目の写真にあるとおりです。一般に市販されている赤外線センサー付きのマウスを取り付けたもので、四方に車輪を固定してありました。種明かしをすると簡単なものですが、このアイデアが面白いのです。
2016年1月23日