葬祭業界は未だ発展する業界と判断した企業が多いのです。
フューネラルフェアには毎年毎年新規に参入してくる業者が見かけられます。何れも葬祭業界はこれから発展する余地が多いにあり、と判断し、新商品を持ち込んでくるのです。その半数は1回の出店で撤退してしまいます。思惑通りに新商品が売れなかったからでしょう。しかし、アイデアを開発する気持ちは素晴らしいものです。他の業界では見かけられない発想のものがあります。一度の出店で挫けず、何度も挑戦してください。
一段目の写真は、ご存じ「お坊さん便」のブースです。ネットで予約すると通夜、葬式に本物のお坊さんを派遣する、というサービスです。宗教観に反する、と仏教会からは猛反発を受けました。新聞、雑誌などでは賛否両論の意見が掲載されていて、社会問題となりましたが、実際にはこのサービスが定着しそうです。葬儀にお坊さんを派遣するのが道徳に違反するのなら、クリスチャンでもない人が結婚式に牧師を呼ぶのは道徳的に問題があることになります。その内に、日本人の宗教観も変わってきて、葬儀には坊さんを呼ばなくなるかもしれません。
二段目、三段目の写真は、宇宙葬を勧めるブースです。遺骨をロケットで宇宙空間に放出するサービスを提供しています。アルミ製のカプセルに遺骨を収納し、大気圏で放出することで摩擦熱により焼却させるのだそうです。遺骨が流れ星のように火花となって散っていくのです。遺骨1グラムでサービス料金は約50万円となります。宇宙に散るというロマンがこの金額で安いか高いかはその本人の判断でしょう。
四段目の写真はあるコンピューター会社のタイトルです。この企業はクラウドでサーバーを提供し、葬祭に関する顧客管理や運営情報を管理しようというサービスを提供しています。そのサービス名が何と「KAMAZON」なのです。大手通販の「AMAZON」にソックリです。苦情がこないのか疑問です。
五段目の写真は、墓石のような商品が展示してあるブースでした。てっきり墓石屋が出店しているのかと思ったところ、これが自宅で故人を供養するための段ボール製の墓石まがいの商品で、商品名は「はこぼ」でした。「段ボール箱」と「墓地」の「箱」と「墓」を組み合わせた商品名なのです。
六段目の写真はその外観で、一見すると大理石の墓石のように見えます。しかし、墓石を持ち上げると中は空洞であり、骨壺を収納できるようになっていました。段ボール製なので軽く、自宅でも設置でき、毎日供養することができる、と力説されてました。商品は全て通販で販売しているそうです。
2016年7月29日