販売数量が限られるのですが、製造している企業が存在しているのです。
「国際福祉機器展」には極めて特異な商品も展示されていました。健常者にとっては不要であり、見かけることも無い商品なのですが、どうしても必要とする障害者が存在するのです。そのため、製造する数量は恐らく年間数十台、数百台ではないかと推測されるのですが、障害者の生活を支えるために供給している企業があるのです。ただし、採算性は非常に悪いため、単価は極めて高く、補助金で何と収支を合わせているようです。
二段目の写真は視覚障害者のために、文字をスキャナーで読み取って音声を発生する機器で、このような機器は複数種類販売されているようです。三段目の写真は、右側から紙幣を入れると金額を音声で知らせてくれる財布、音声で長さを知らせる巻尺、尖った棒でなぞっていくと形を伝えることのできる表示板で、全盲の人に向けて製造されています。四段目の写真は、右から音声で血圧を知らせる血圧計、音声で体重を知らせる体重計、音声で体温を知らせる体温計で、それぞれ大手企業の製品です。真ん中の四角い板は盲人用のオセロゲームです。
また、障害者向けの支援機器も出品されてました。五段目の写真は腕の力が弱い障害者が食事などをする時に腕を持ち上げるための補助具ですが、残念ながら外国製でした。六段目、七段目の写真は指の力が弱くなった障害者のための、物を掴むための補助具で、腕の筋肉の膨らみを検知して、三本の爪を拡大縮小して物を掴むことができるものです。
八段目の写真は、体力の弱った被介護者をプールに搬送させるための装置で、椅子に座った被介護者をプールの水面に降ろすことができます。介護施設にあるプールで運動しようとする老人などを降ろす場合に便利です。外国製なのが残念ですが。
2016年10月18日