会場が静かなので、来年の開催が心配です。
東京都が主催する中小企業のための展示会、産業交流展に3年振りに出掛けてきました。前回でかけたのは2019年10月で、コロナが発生するよりも2か月前であったので通常のリアル開催でした。翌年2020年はリアルの展示会は中止となり、バーチャルのネットによる展示会でした。仮想空間で出店社と商談が行える、ということでしたが私は参加しませんでした。次の2021年ではリアルとバーチャルの双方で展示会が開催されましたが、私はコロナに感染するのが怖くて参加しませんでした。本年になって、そろそろ状況が落ちついたかと判断し、入場することにしました。
各年の出店者と来場者は次のようになります。
出店者 リアル参加者 バーチャル登録者
2019年 748社 8,302人
2020年 696社 6,070人
2021年 721社 10,359人 12,388人
2022年 632社 ? ?
今年の来場者数は発表していないのですが、あまり良くないのではないかと推測されます。主催者としては微妙なところですが、実際の会場風景を観察すると活気が見られなかったからです。もしかすると、八千人を切っているかもしれません。
会場はビッグサイト南館の第1から第4ホールを借り切っていましたが、人だかりがみられませんでした。二段目の写真は会場を上方から見たもので、閑散としていて盛り上がりがみられません。出店社数は例年とほぼ同じなのですから、受け入れの側が準備オーケーというところなのですが、肝心の来場してくれる人々が少ないのです。三段目の写真は通路を撮影したものですが、当日の一日中こんな感じでした。コロナが怖くて来場者が少なかったのか、会場に魅力が無かったのが原因なのかは判りません。
今回の会場にも「トライアル発注認定」のブースがあり、東京都と千葉県のコーナーがありました。このトライアル発注とは、新商品を開発したのだが販売先が決まらない中小企業を支援しようという制度です。公共機関や企業が新しい商品を購入して、ベンチャー企業を助けてあげて下さい、というような意味です。しかし、この制度は好ましいものではないでしょう。元々新製品は売り難いものなのですが、その商品に高い性能や能力があれば時間の経過と共に売れていくはずです。新商品はその機能と価格により、社会が必要とされれば自然に売れるものです。中小企業が開発した新商品だからといって、性能が劣っていて高い商品を無理して購入する必要はないでしょう。ここまで中小企業を甘やかす必要はないはずです。六段目の写真は、トライアル発注のコーナーに展示されていた「新製品」で、太陽光発電パネルと蓄電池を組み合わせた非常電源です。このような機能の商品は既に多く開発されているため目新しいものでもなく、トライアルで購入するまでもないと考えられるのですが。行政の方も商品開発を厳しく見つめる必要があると思います。
2022年12月27日